めいそうえっせい

色々と心のままに

瞑想と仕事

10年ほど前のことだ

 

たまたま受けた大腸内視鏡検査でポリープがいくつか見つかりそのうちの一つが

おかしいと医師に言われた

病理学的検査の結果どうも大腸がんらしいというのである

 

正直今思えば少々不可解なところがあった

医師(女性だったのだが)は確定診断がつかないような表現をする

理由は内視鏡でつまむ際に細胞が壊れたということらしい

 

さらにその怪しい?細胞が内皮と呼ばれる場所からどの程度外側に顔を出して

いるかがよく分からないらしい

 

まあ大腸がんということは受け入れるとして問題はどの程度であるか

つまり顔の出し方が内皮からほんの少しなら内視鏡で取れてしまっているので

それ以上の処置は要らないと

ところがもうちょっと(ほんの0.0何ミリというレベル)出ていると手術適応

になるというのだ

さすがに大きな違いなので徹底的に調べた

ここでまた迷う

日本と欧米の治療ガイドラインが違っているのだ

欧米なら手術不要、日本は手術となっている

 

結局迷ったが手術を選んだ

腹腔鏡によるものだ

 

話は戻るが大腸がんと言われたときにはさすがに死を意識した

人生を振り返ってみた

子供たちも成人し女房含め何か負担を残すことはないと思った

仕事も特段どうしてもまだ何かやりたいことがあるわけでもない

一つだけ母より先に逝くことだけは避けたいと思った

それ以外死を特段恐れる気持ちはなかった

ただいざその時はどうなるか分からないが

 

その後もいくつか不可解なことが起こった

手術が決まってから再度内視鏡によって切り取る部位をマーキングする

目印のようなものらしい

 

大腸がんになったことはショックではあったが心当たりもあった

生活が荒れていたのだ

特に降格された後の時期というのは毎日のように夜中まで酒を飲み

ときには家の玄関の前で寝てしまうなんてこともあったほどだ

精神が荒れていたというのではない

こんな時期どうせなら遊んでしまえ位のものだったか

瞑想自体も中途半端になっていた

 

大腸がんと診断されてから一気に生活を変えた

酒を断ち元の生活に全て戻した

診断から手術まで約2ヶ月あった

 

なぜそんなに時間がかかったか

それは手術前の内視鏡検査で肝心のマーキングが取れてしまっていることが

判明したからだ

医師によれば再度マーキングするという

正直何度も内視鏡検査をされていたのでもういい加減にして欲しいとの思いだった

しかもマーキングが取れたのにどこか分かるのかとも思った

とはいえすでに手術を決めていたのでやらざるを得ない

しかしながら検査をした女性医師と違い手術前の検査を受け持った男性医師は

いい加減な男だった

手術を止めようかと思ったくらいだ

 

実はわかっていた

大腸は実際には非常に綺麗になっていたことを

心の奥底では手術は必要ないことを知っていた

2ヶ月の瞑想はそれを教えてくれていた

 

手術をした

大体長くて2週間、短くて10日ほどの入院とのこと

全身を管に繋がれていた