めいそうえっせい

色々と心のままに

続定年後の生活

まずは再就職を考えた

仕事先に行くことだ

体も元気だし働けるうちは働かないと(と誰かに教えられた)

 

定年後の生活を瞑想中心にするためには相当自由度の高い

職場と仕事でないと困る

 

探してみたが当たり前のようにそんなものはない

 

ボランティアやシニア大学など学びの場も考えた

 

本当にやりたいことか

自問自答すると良い返事がない

 

何にせよ38年間勤務し、10回にわたる転勤、15回の引越し、延10年の単身生活

それなりに苦労もしてきた

 

あと元気で好きなことができ食べられ動ける時間はどれくらいあるのか

長く見積もってあと15年か

 

そろそろ「死」を考えねばならない年代ではないか

 

人間どうせ死ぬんだから好きなことをやって死にたい・・

というのではない

 

「死」に向き合って「生きる」とはどういうことか

 

30年にわたる瞑想のためなのかもしれないが精神世界というか

我々が持つ「意識」とは何なのかが常に頭の片隅にあった

 

意識は形はなく目には見えないが「在る」

 

その意識はどこから現れてくるものか

意識することと心の関係はどうなっているのか

死と意識と心はどうなのか

 

どうせ死ぬのに人はなぜ何のために生きるのか

 

瞑想を続けることがそれらの答えを得ることにつながるのか

 

あるお坊さんの話が大好きだ

 

貧乏寺がいよいよ困窮した

若い小坊主たちも食べるものもない日々が続く

そんな折皆から尊敬され心の拠り所となっていた和尚さんが病に伏せる

皆が和尚さんの枕元に心配そうに寄り添う

和尚さんが言う

「心配するな

 いよいよいざとなったらわしの小机の引き出しを開けろ」

和尚さんはそう言い残し亡くなる

小坊主たちはその後も一生懸命修行し頑張るが一向に良くならずいよいよ

のときを迎える

小坊主のリーダー格が言い出す

和尚さんはきっと我々を助けるために最後の蓄えを残していてくれた

に違いない

「あれを開けるしかない」

皆が小机の周りを取り囲む

中には一通の書が丁寧に折り畳まれていた

 

その書を開けた

 

「大丈夫 何とかなる」

 

と書かれていた

 

皆絶句

 

そのあと全員が笑い転げた

 

その後不思議なことに寺への寄進が集まり小坊主たちは危機を乗り越えた

 

この話には人生の真実みたいなものがあるような気がする

 

本題に戻ろう

 

仕事にせよ何にせよどうしてもやりたいやってみたい事は何もなかった

 

長年サラリーマンや公務員など宮仕えをしたような方には意外に多いのじゃ

ないだろうか

仕事一筋といえば聞こえはいいがまあ働きアリだかハチみたいなもんだろう

 

そこで考えた

やる事より行く場所をまずは作ろうと

話はそれからだ

 

瞑想修行のためには身体のコントロールも必要になる

適度な運動だ

身体を動かす事は意識を活性化させることにもつながる

 

家から徒歩圏内で一日気兼ねなく過ごせる場所を探した

電車でもいいのだが通勤費がかかることとコロナ騒動で

できれば避けたい

 

のんびり歩いて40分程度と少し遠かったが6畳一間の古い木造アパートを

見つけた

広告には事務所利用可とあり目についたのだ

風呂はないがトイレ(和式だが)、小さいながらキッチンもある

窓は北と南で日当たり、通風共に申し分ない

何しろ家賃が3万円と安い

難点は壁や床が薄く音がまる聞こえなので気を使うことくらいだ

 

一度見学に行きすぐに決めた

4/1から入居した(住んでないので入居ではないが)

運び入れたものは組み立て式のパソコンテーブル(9,800円)

家から持ってきた椅子

新たに買ったMACデスクトップ(200,000円)の3点のみ

これは高い買い物だったがちょうどキャンペーンのため金利なしの2年ローンが組めたので月9,000円程度で済んだ

 

最初は女房には内緒にするつもりだったが契約上保証人がいると言うので止むを得ず

女房に話しなってもらった

場所は伝えていない(もちろん住所は知っているので探そうと思えば探せる)

合鍵も渡していない

「隠れ家」と言っている

 

この「隠れ家」効果は絶大だ

 

誰にも干渉されない

何でも好きなことができる(もちろん仕事も)

好きなだけいられる

 

家にある自分の部屋とか書斎とかとは全く違う(と思う)

 

もし今定年後で同じような境遇だったりこれからそうなりそうな方は

ぜひ試してみて欲しい

 

今このブログはもちろん「隠れ家」で書いている

ちょうどお昼の12:30だ

いつもコンビニのコーヒーを買って飲みながら書いている

今日は陽気が良く日差しが気持ちいい

 

大体10時ごろ家を出て11時前に着く

お昼ご飯はまちまちだ

コンビニでおにぎりを買って持ち込んだり近くのラーメン屋や蕎麦屋

行ったり

あっという間に2時くらいになる

4時には瞑想したいのでそろそろ帰ろうとなる

 

要するに半日は家にいない

お昼ご飯も女房に世話にならない

そこそこ運動になり外の空気も吸えて気分転換になる

歩いていると色々な考えが頭を巡って面白いアイデアが出る

通りかかる川沿いの公園の木々の花々や緑が新鮮で定年後に初めて買った

個人スマホで写真を撮ったりする

 

女房には隠れ家は仕事のためとしてある

それもあって隠れ家を拠点とした個人事業主の届出をした

適当な業務内容を記入した

もちろん何の仕事のあてもない

やる気もない

 

でもこれからどうなるかは分からない

 

「大丈夫 何とかなる」のだ