めいそうえっせい

色々と心のままに

今更ながらこの歳になって恥ずかしげもなくゴルフスイングを語る

ゴルフを始めたのは会社に入ってすぐだから22歳の頃である

 

Iさんなる課長さんがいて教えてくれた

 

今でもIさんに感謝している

 

亡くなってしまったがとても良い方だった

 

特に有り難かったのは、スタンスがどうとか肩がどうとか頭がどうとか、教え魔にありがちな瑣末なアドバイスではなく、スイングの本質を教えてくれたことにある

 

それはいかにクラブを速く振るかである

 

つまりヘッドスピードを最大にする振り方のことである

 

多分野球のバットスイングも同じだと思うが、腕に力を込めて速く振ろうとしても、不思議なもので速くは振れないのである

 

Iさんは、クラブを逆さまに持って、つまりヘッドの根っこを持って、左手一本で振ることを教えてくれた

 

その振り方だと力を入れても速く振れないことがすぐに理解できる

 

肩を回し、腰を切って、力みなく振れると速くなる

 

さらにクラブが背中に当たるまで振り切るように言われた

 

最初はブーンという音だが、何回もやっていると、クラブが走り出して先の方でピュっという音に変わる

 

それがヘッドが走っている音であると教えてくれた

 

その音はボールの当たる位置よりずっと前方にある

 

僕の勝手な解釈だが、ボールの当たる位置で最大ヘッドスピードになるのではなく、その先になるのであって、それが速く振るコツである

 

ありがたいことに僕はそのスイングのコツを教えてもらえたおかげで、普通の人よりもボールがよく飛んだし、スイングが綺麗だと褒められた

 

ところが問題はここからである

 

そんな時代はせいぜいが40代までであって、月一ゴルファーにとって年齢を重ねてくると見事なまでに飛距離は落ちてくるのであって、それ自体はやむを得ないのだが、どうにも納得できないのは、自分のスイングに対する感覚の変化なのだ

 

やはり若い頃のスイングイメージを持って振ってしまっているのだろう

 

凝り固まった関節とそれを支える筋肉さえ弱っているためにイメージ通りどころか、恐ろしくおかしなスイングになってしまっているのだ

 

飛ぶ飛ばない以前に気持ちが悪いったらありゃしない

 

スコア以前にゴルフが楽しくない

 

気持ちよくスイングしたいだけなのにそれができない

 

定年前の数年間はほとんどゴルフをしなかったというか出来なかったが、定年してから誘ってくれる人がいて月一程度はするようになった

 

ごまかしごまかしやってきたが、今年に入って、とうとうブチ切れた

 

ろくにどころか全く練習をするわけでもないくせに上手く行くはずはないと己に言い聞かせたが、元来が天邪鬼的性質ゆえに、いや何かあるはずとない知恵を絞ってみた

 

そしてとうとう見つけたのだ

 

還暦過ぎた柔軟性のじもないジジイでもそれなりに気持ちよくスイングできる方法をである

 

しかもヘッドスピードも上がりボールが飛ぶ

 

それは実に簡単なことだった

 

目から鱗であった

 

続く