不自然な欲求はどこからやってくるのだろうか
誰もが自分の欲求は自然なものだと思っている
よくよく考えてみるとそうでもないことが多い
例えば嗜好品
酒やタバコの類だ
赤ん坊や子供が飲ませればすぐわかる(飲ませる必要はないが)
誰もが大人になって最初に飲んだ時は決して美味しいと思わないものだがなぜだかそれを欲していくようになる
そしてそれが当然のように思えてくる
それを自然な欲求と勘違いする
絵を描くことが大好きでそれが幸せと感じるのであれば自然な欲求なのだろう
ところが徐々に変化する
ほとんどは自分の外にあるものによって変化させられる
本人は変化させられているとは感じないが知らぬ間にそうなっていく
一番は親
この子は絵を描くのが大好きだ、が、絵の才能がありそうだ、になり、凄い絵描きになるかもしれない、よし、その道に進ませよう
ところが絵を描くのが大好きであることと、絵の才能、特に他人が評価する、つまり賞を取ったり、金になる絵を描けるかどうかは何の関係もない
本人にとってみれば、好きな絵を描き続けられるのは自然な欲求に沿うのだが、徐々に自分の絵が他人に評価されるかどうか、つまり描くことの意味合いが評価される絵を描くことへとすり替わって行く
そうなると、あんなに好きだった絵を描くことが苦痛になっていく
自然な欲求が不自然な欲求へと変化してしまったからだ
他の事例も考察してみよう