彼女の勝利後のインタビュー記事を読んだ
ずっと最初からいいプレーができるかどうか不安でナーバスだったと言った
なるほど
しかし彼女はそれをそのまま受け入れた
そして自分のプレーをすることに集中したと
この切替えがなかなか出来ない
自分が不安でナーバスな状態だとそれに取り込まれてしまう
不安が不安を増幅させる
その結果あらゆる反応を生み出す
喉が渇き足が震える
何も考えられないかもしくは否定的なことばかりが頭に渦巻く
大阪なおみだってもちろんいいプレーをして勝ちたいのは当たり前
年上とはいえブレイディはランキングも格下で対戦成績も勝ち越している
掛け率のオッズ比も圧倒的だ(彼女が知っているかどうかは分からないが)
負ければ様々なところで何を言われるか分からない
常人には想像できなくらいのプレッシャーと闘っていただろう
試合会場にある自分の写真と名前を触ったそうだ
縁担ぎみたいなものと彼女は言っていたが過去に自分はこの大会を制しているんだという自信を取り戻すジンクスかもしれない
自分には出来ると思えたら強い
根拠などいらない
これは勝ちたいという欲求ではない
これを間違える人が多いように思う
勝ちたいという欲求は実は勝てないかもしれないと思っているからこそ強くなる
自分の心のどこか深いところで勝てないと宣言しているようなものだ
そしてそれが現実になる
勝ちたいと思っている自分を現実化する
つまりは負ける自分だ
彼女はいいプレーができるかどうか不安だった
勝てるかどうか不安だったとは一言も言っていない
つまり彼女が勝ちたいとう欲求から離れていた、もしくは離れようと努力していた証である
勝つというのは相対的な言葉だ
相手があって勝ち負けがある
いいプレーをするというのも相対的な言葉ではあるが相手が自分というところが異なる
自分がどんなにいいプレーをしても相手がそれを上回れば負ける
それだけのことだ
彼女は自分がいいプレーをすれば負けないことを知っているし自分に勝ちたいと思っていたのだろう
あくまで私見であるが昨日の彼女の試合はそれほど出来が良かったとは思わない
彼女がどう思っていたかは知る由もないがせいぜい60−70点ではないだろうか
ところが結局は相手のブレイディがそれに優ることはなかったというだけではないか
ブレイディは勝ちたかった
要所要所でいいプレーもあったがトータルでは大坂なおみを上回れはしなかった
もしブレイディが勝ちたい欲求から離れ、自分の最高のパフォーマンスを発揮しようとし
それが100点とは言わないまでも90点レベルで出来ていたらブレイディが勝つ可能性は十分あったと思う
しかしそうはならなかった
大坂なおみは昨日の試合でさらに学んだのだ
勝敗を分ける要素について
彼女は過去のグランドスラムを制した時と違っていると言った
つまりずっと厳しい練習をやってきてようやく決勝の舞台に立ちそして優勝することの意味が分かったと言った
感謝が足りなかったと言った
彼女は自分がベストパフォーマンスが出来なかったにもかかわらず勝利したことの意味を噛み締めていた
本当に偉大な選手になるのはこれからだ