自分の父親も若い頃には飲んで帰って母に手を上げたことがある
何度あったのか
今思い出せるのは、小さいながらに母を庇って父の前に立ち塞がったことだ
幼心に、女の人に男が暴力を振るってはいけないと思った
それは今でも心に焼き付いている
自分だって偉そうなことは言えない
暴力こそ振るわないが泥酔して帰宅することなど若い頃はしょっちゅうあったからだ
今でも飲みすぎることがある
楽しい酒だと余計にそうなる
日本酒だとさらにまずい
泥酔した時の日本酒比率は多分100%近いだろう
燗酒ならまだマシ
冷酒なぞを飲み始めるとやばい
横に勧める者がいるとほぼアウト
翌日に何も大した予定がなかったりするとさらにその確率は跳ね上がる
会社を辞めてからその頻度は激減した
もちろんコロナもあるが飲む機会が減ったからだ
娘たちにとって自分はあまり良い父親とは言えないだろう
彼女たちの幼少期は自分が思うより遥かに彼女たちから見れば荒れている父親だったに違いない
この映画でもそうだがやっている側よりやられている側の方が何倍も何十倍も分かっているし覚えているものだ
もうすぐ2歳になる孫の世話を何日かすると疲れ果てる
気に入らないと泣き喚き、言って聞かせることなど到底できない
女房は我慢強く付き合う
それを見ていると自分の娘たちの時もそうだったんだろうなと思う
自分が外で楽しく飲んでいる時に、女房は家でたった一人で娘たちの相手をしていたんだなと思う
こんな亭主で父親で申し訳ないと思う
還暦を過ぎた今、遅ればせながらようやく少しずつ気づき始めたのかもしれない
残された人生
どう生きていくかな