サマセットモームの言葉
深い言葉である
というのも、老いる全ての人に精神の自由が訪れるとは限らないと思うから
精神の自由とは、なにものからも束縛されないことを意味する
あるいは執着から
老いて仕事しなくなり、社会から離れたような状況になると、まず自分がもう必要とされない終わった人間だと感じるようになる
多くの年金生活の人たちは少なからずそのような意識があると推察する
だから現役にこだわる(人が多い)
日本人の労働観からすれば特に他に比べて多いかもしれない
人と比べる国民性だから余計かもしれない
しかし僕はこう思う
働くにせよ、働かないにせよ、何かから逃げるためにそうするならそこに本物の精神の自由はないのじゃなかろうかと
泰然自若
何に縛られることなく、自然体で流れるように生きていく
好きも嫌いもない
去るものは追わず、来るものは拒まず
愉しみも苦しみもよし
昨日も明日も思わない
今この瞬間に全てを注ぎ込む
今この瞬間に満足しているので外からの何かを必要としない
ただ言えることがもう一つある
精神の自由を得るにあたっては、老いることは決して不利にはならずむしろ有利である
サマセットモームはそう言いたかったのではなかろうか
そうあって欲しい
いやきっとそうだ
精神の自由を老いの最大の報酬として与えられる日が僕にもいつか来るのだろうか